小瀧なつき
昼間に急に睡魔に襲われることって良くありませんか。目薬やコーヒー、気合いで乗り切ろうとする現代人。しかし、人間どこかで休まなくては、いつかカラダにガタが来てしまうもの。仕事にカタがつかなくても、眠気には早めにカタをつけませんか。
今回紹介するアメリカの研究では、2001年から9年間、84万人の女性を対象に心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患のリスクと睡眠の相関性を調べたものです。
その結果、日中に眠気を感じる女性は、そうでない人に比べて糖尿病の罹患リスクが1.17倍、高コレステロール血症が1.34倍、心血管リスクは1.58倍高くなることが判明しました。糖尿病や高コレステロール血症などの代謝異常が結果的に心血管疾患を引き起こしているようです。
睡眠が足りていない人の40〜50%近くの人が日中に眠気を感じており、昼間おネムな人は慢性的な寝不足と考えられます。
日本人の平均睡眠時間は7.7時間、他の主要国が8時間以上なのに対し、非常に短いのです (OECD 2008年~2014年調べ)。平均時間だけでなく、睡眠時間が7時間に満たない人は国民の7割にも及びまず。睡眠時間が6時間未満の人の眠気の妨げ要因は以下の通りです。
仕事 37.7 ・19.7%(男性・女性)
家事 1.9 ・21.0%
健康状態 14.0・16.3%
通勤 7.9・3.8%
ケータイ 12.1・10.7% (厚生労働省2015年調べ)
妨げとなっているものは、多くが仕事、女性は家事です。その他に通勤やケータイなどでした。よく見ると他の項目にさほど男女差はないのに対し、家事に関して、女性の負担が非常に大きく、男性はたった2%ということが示されました。仕事や通勤時間はみんなの悩み事だけど、家事の負担が女性だけにきているようです。これは問題です。
女性の睡眠が危ない!最近、健康診断の数値が上がったのは、バイキングの行き過ぎではなく、寝不足だったから?家事は時短しても、睡眠は短くしてはなりません。女性が元気でなくちゃ家庭も、そして、日本だってやっていけないさ。安眠まくらを買って帰ってきてもらえたら嬉しいですね。
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